【高校野球~】足部の怪我を防げ!理想的な体脂肪率からトレーニングまで

足部の怪我は、肩やひじ、腰と同様に、野球選手に多いのが現状です。
我々の調べでは、高校野球児の45%が1年間に足部の痛みを経験したことがありました。
どのようにしたら足部の痛みを防げるのか、データから読み解いていきたいと思います。

目次

  1. 体重は65㎏以上、体脂肪率は17%以下に
  2. パワーポジションが安定している
  3. バランスも安定している
  4. 20㎝の台から片足で立ち上がれる
  5. まとめ トレーニング

高校野球新入生を対象にした調査ですが、
体脂肪率17%以上の選手は69.2%が1年以内に足部を痛めておりました。
一方、17%未満の選手は足部の障害に関しては0という結果に。
また、BMIだと23以上の選手は66%が足部を痛めていましたが、23未満の選手は12.5%にとどまっておりました。

よって体脂肪率は17%以下、BMIは23未満というのが、足部の障害発生のボーダーラインとなりそうです。

過去に強豪校野球部のレギュラーメンバーの身体的特徴を求めたところ「体重は65㎏以上の選手が統計的には多い」という結果が出たので、

結論としては・・・体重65㎏以上、体脂肪率17%未満を目指したいところです。

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パワーポジション(下写真)が安定していない選手は、足部の障害が多い傾向にあります。
重心が後方にあると、足部に過負荷をかけながら重心をコントロールしているからだと考えられます。

パワーポジション

パワーポジションが安定しているかは、捕球動作を取ってもらい、前から押したときに安定しているかでチェックできます。

レギュラーの基本条件!しっかりした捕球姿勢がとれるか(初級(1))(少年野球1.2)

重心のコントロールは、主に股関節と足関節で行うのですが、股関節が上手に使えていると足部への負担も軽減されます。
下記ホームページもチェックしてみてください。

【高校野球~】障害予防にも球速アップにも重要な“股関節”の話

バランスが悪いと当然足部への負担が増します。
人は思っている以上に不安定ですが、うまくバランスを取って活動をしております。片足になったときにブレが生じているとどこかでそのブレを補正しなくてはいけません。
身体を安定させることが大切なのです!

簡単なテストとしては、片足でのつま先立ちになります。

最低4秒、できれば12秒を目指しましょう。

詳細は下記ホームページをご参照ください。

バッティングにもピッチングにも必要なバランスをチェックしよう(初級⇒上級)

20㎝の台から勢いをつけずに立ち上がれますか?
中学、高校、大学、社会人どの世代も、この20㎝の台から立ち上がれるか否かは障害の発生と関連がある項目です。
バランス、筋力、柔軟性すべてが必要となるテストになります。

詳細は下記ホームページをご覧ください。

20㎝の台から片足で立ち上がれるか(基礎;30㎝の台)

足部の障害予防を考えると、

体脂肪率は17%未満を目指す。

さらに「股関節の使い方」と「バランス」を整えながら、筋力をアップさせていくことが重要になります。
下記のような「バックランジ」や「片脚SLDL」などがお勧めです。

「バックランジ」https://ameblo.jp/bukatsu-physical/entry-12255927245.html

「片脚SLDL」https://ameblo.jp/bukatsu-physical/entry-12237046351.html

この記事の作成者


亀山顕太郎亀山顕太郎
Kentaro Kameyama

理学療法士
スポ・ラボ(一社)代表理事

神奈川県横浜市出身、理学療法士になってから様々なデータよりケガをしている選手の特徴を調べ、学会にて報告。
石井医師とスポ.ラボを立ち上げてからは、4000人以上のデータを収集し解析。前向きに追跡調査をすることでどのような選手が怪我をするのかを研究している。また、研究の様子を報告しているfacebookでは、3万人以上のフォローワーがいる。


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