[Lesson9] 腰の入ったバッティングフォームとは?骨盤の回し方

目次

  1. 骨盤を回すのは下半身の力
  2. 腰が入っているフォーム
  3. 骨盤を強く回すには
  4. 骨盤を回す時、腰が入った形
  5. 軸足のタメと軸を斜めにキープしたまま回転する

プロ野球 骨盤

前回のレッスンでお話したように、パワーの源はこの背中のラインのパワーのための肩甲骨の張りと、肩甲骨が張った上で、骨盤をぐりっと回してあげることで、一番力が発揮されます。骨盤を回すのは下半身の力になります。下半身の使い方イコール骨盤の回し方ということになります。

プロ野球 骨盤の回し方

では、どのように骨盤を回せば正解なのでしょうか?

ベルトのバックルの向きに注目してください。
振り出そうとする瞬間に、ベルトが下向きになっています。

これが一つ、腰が入っているというポイントです。ベルトが下を向くと背中の斜めラインの筋肉も張りやすくなります。

第1章で、腰が入っているフォームをご覧になっていただいたと思います。
ではどうしたら、そのようなフォームになるのか?これについてお話していきます。

プロ野球 軸足

軸足のタメが腰をぐっと入れていく準備として大切になります。よく軸足に乗せるといいますが、腰が入る準備状態をつくって軸足に乗せる必要があります。

この軸足に乗せる動作は、どの選手にも共通してみられる動作です。タイミングをとるという側面だけでなく、強く骨盤を回すために必ず必要です。

プロ野球選手 軸足

骨盤を強く回すには、スタートの形が非常に大切で、ここが下手だとうまく骨盤を回すことはできません。このスタートの形が軸足のタメになります。

そこで、今回はまずこのスタートの軸足のタメの正しい作り方です。

プロ野球選手 エネルギー選手

エネルギーチャージEXとありますが、基本はこの画像に書いてある手順の通りにやっていただければと思います。

①まずは膝も股関節も伸ばしたまま、軸足に体重を移動してください。

②軸足に体重を移動させたら、次は胸をキャッチャーに向けるように限界まで捻ってください。注意点としては、膝が割れないようにすることです。

③ここまでしたら、膝を曲げてください。膝のスネの角度と体幹の角度は平行にし、お尻にぐっと力がかかる感じです。張りがお尻に出たら、正解です!

④そして最後に、顔をピッチャーの方向に向けてください。

プロ野球 打ち方

こちらの画像は別アングルからの画像です。
是非参考にして、一度練習してみてください。

第3章で、軸足にタメを作る練習をしました。このタメを作るだけでも非常に効果的です。さらに骨盤を回す時、腰が入った形に持って行きたいです。

プロ野球選手 バッティング練習

しかし腰が入る時に、画像の中央のようにベルトが下を向く人は中々少ないです。
今回は、軸足のタメを作って腰が入るまで、どのように持っていけばいいかを簡単に説明します。

バッター バッティング練習

何をすればいいかというと、画像の左のようにタメを作ると、膝と股関節が曲がり骨盤も前傾します。

そうすると、身体の軸は傾きます(赤ライン)。

この角度を維持して、自分の体に一本棒が刺さっているイメージで、斜めの軸でグリッと回すと、ベルトが斜め下方向を向き、腰が入った状態が作り出せます。

第4章で、軸足のタメと軸を斜めにキープしたまま回転することがポイントです。

軸足のタメ プロ野球

軸足のタメの練習でやったお尻の張りが最初からMAXでなくても大丈夫です。足のつま先が地面につく瞬間にグッとお尻に力が入り、張りがMAXになるのが通常です。軸足のタメが下手な選手は、最初からお尻の張りをつくるのがベターです。

今回のレッスンでお話してきたことは2つです。
軸足のためをすることと、斜めの軸を利用してぐっと打ちにいくことです。
是非軸足の形を作り、斜めの軸で打つことを試してください。

この記事の作成者


西山陽一郎西山陽一郎
Yoichiro Nishiyama

理学療法士
KoshiCon代表

1979年生まれ、神奈川県出身。理学療法士として病 院に勤務するかたわら、「koshicon」を立ち上げ、野球の動作などを研究、分析。講習会などでその結果を現場にフィー ドバックしている。


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