【高校野球~】走りこみの前にチェックしておきたいポイント

色々言われてますが野球のトレーニングの代表といえる走り込み。

今回は、ランナーから得られたケガをしない選手の特徴に着目したいと思います。

走りこむ前に要チェックです。

目次

  1. バランスのチェック
  2. 体幹の柔軟性をチェック
  3. 股関節(こかんせつ)のチェック
  4. まとめ
  5. おまけ「歩く姿が武なり」

片足でつま先立ちが安定してできますか?

大学生の長距離選手を対象にした調査では右足のカットオフ値は12秒。12秒できなかった選手が半年間に故障する割合は91%だったのに対して、12秒できた選手が半年間に故障する割合は39%でした。

左足のカットオフ値は7秒。

一つの参考にしてもらえればと思います。

バランス

新体操の選手は15秒できないと故障のリスクが一気に高くなるという結果に。どんなにストレッチを行っていても、バランスが悪いと体が固まってしまい、故障のリスクが上がると考えます。

詳細は下記ホームページをご参照ください。

下肢トレーニングの基礎はバランス!しっかりチェックをしましょう(中級)

体幹、正確には胸椎(みぞおちより上)の柔軟性は、故障なく走るためにも重要なポイントになります。

体幹回旋

体幹が硬いと、走行によって起こる回旋方向へのストレスが腰部や足部に分散されて故障の一要因になるのではないかと考えております。
「コア」ばかりが注目されておりますが、しっかり柔軟性もチェックしたいところです。

投球にも必要な体幹の回旋。下記サイトもチェックしてみてください。

腰痛、ひじ痛、肩痛の予防とも関連がある体幹の柔軟性をチェック(初級)

座って胸を張ったまま、気持ちよくももが上がりますか?

股関節屈曲

ももを上げる筋肉を「腸腰筋(ちょうようきん)」と言います。
この腸腰筋が弱いと、骨盤がしっかりと起き上がらずに、胸を張って走ることができなくなります。
背中が丸まってしまうと「後方重心」という状態になりやすく、
後方重心では、前に走るのに後ろに重みがあるので余分な力が必要となり、故障につながります。

データでみると、大学生では30度以下の8割の選手が、実業団レベルでは40度以下のすべての選手が、何らかの障害を起こしておりました。

股関節重要です!

座ったまま“もも”上げができるか(中級)

走りこんでもケガをしない選手の特徴は

・バランスが良い
・体幹の柔軟性がある
・股関節が使えている

です。
しっかりチェックして、できないものはクリアーできるようにしましょう!

歩く姿が武なりとは、合気道の開祖、植芝盛平老師の言葉です。

一流の選手の歩き方をみていると、胸を張って、股関節を伸展させて(足をうしろにきれいに伸ばして)歩いているのに気づくかと思います。

走る姿勢も同じです!

下の図は、投球動作中に「もっとも股関節が伸展している位置」で動きを止めた図です。
股関節が伸展しているときに、しっかりと胸を張っているのが分かるかと思います。

胸を張る

走るときも、しっかり足を伸ばして、前を見て、胸を張って走ることで、投球の動作の向上につながります。
ただ下を見て、背中を丸めて、グダグダ走っていても意味がありません!

歩く姿が武なり。走る姿も同じです!

この記事の作成者


亀山顕太郎亀山顕太郎
Kentaro Kameyama

理学療法士
スポ・ラボ(一社)代表理事

神奈川県横浜市出身、理学療法士になってから様々なデータよりケガをしている選手の特徴を調べ、学会にて報告。
石井医師とスポ.ラボを立ち上げてからは、4000人以上のデータを収集し解析。前向きに追跡調査をすることでどのような選手が怪我をするのかを研究している。また、研究の様子を報告しているfacebookでは、3万人以上のフォローワーがいる。


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