野球選手の体重~除脂肪体重や体脂肪に着目した体づくり~

野球選手の身体的特徴として、身長あたりの除脂肪体重が多いという点があります。

ある高校の硬式野球部のスタメンメンバーの身長あたりの除脂肪体重を5年間計測したデータと、その年の都道府県大会における競技成績を合わせた結果を紹介します(表)。
身長あたりの除脂肪体重の値が高い値を示している年のほうが、他年と比べて競技成績が高いことがうかがえます。

図1 高校野球

もちろん、ただ体を大きくするだけで良い成績を収められるわけではありません。勝敗にはさまざまな要素が加味されます。ただ、前回紹介したように競技レベルが高いほど身長あたりの除脂肪体重が多いのは事実であり、これもチームのコンディショニングの目安の一つとしてとらえていただければと思います。

合わせて、下記ページもチェック!

【高校野球~】足部の怪我を防げ!理想的な体脂肪率からトレーニングまで

この記事の作成者


笠原政志笠原政志
Masashi Kasahara

国際武道大学体育学部・大学院 准教授
博士(体育学)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
日本トレーニング指導者協会認定上級トレーニング指導士

千葉県習志野市出身。スポーツ選手の傷害予防と競技力向上に関するコンディショニングを科学的に捉えたアプローチを実践し、現場と研究の橋渡しの役割を担っている。特に今まで経験値による指導が多かった野球選手のコンディショニングについてを、客観的に示した上でのアプローチ方法について研究したものを現場に提供している。


関連記事

  1. 走り込みの前に

    【高校野球~】走りこみの前にチェックしておきたいポイント

  2. メルマガ 打撃 軸

    [打つ]キーワードの整理

  3. 図3 すべてのニーズを満たす動作と満たさない動作

    【高校野球〜】故障をふせぎ、ピッチング技術を向上させるには?

  4. 良好な下肢

    【高校野球~】投球障害予防!下半身を安定させるポイントとは?

  5. 高校・大学・プロ野球/つま先での片足立ちができるか

    下肢トレーニングの基礎はバランス!しっかりチェックをしましょう

  6. 高校・大学・プロ野球/うつぶせで寝て手を耳につけた状態で、ひじを高く上げられるか

    投球障害予防!体幹の柔軟性をチェック